2007年3月11日

「こども式」、「おとな式」と「出てくる音の違い」について

英仏伊の三カ国語で通訳ガイドの資格を持つ「寅彦」さんからメールをいただきました。

「こども式」対「おとな式」の区別と「モゴモゴ」対「カタカナ音」対「ネイティブ並みの音」の区別ははっきり別系列と考えるべきではないかという指摘です。その通りなので、お礼とともに、紹介します。

酒井さん、こんにちは。 三カ国語の寅彦です。

多聴・多読マガジンの第三号を立ち読みしました。

気になったのは、「こどもシャドーイング」と「おとなシャドーイング」の説明の中で、「おとなシャドーイング」すなわち「カタカナ発音」という風な記載があったことです。

アプローチ/メソッドとしての「こどもシャドーイング」/「おとなシャドーイング」と、それを行った場合の結果としてのモゴモゴ発音/カタカナ発音/ネイティブ並発音という部分は、切り分けておかないと、混乱をすると思います。
(私だけですか?混乱しているのは)

こどもシャドーイングではモゴモゴの人もいれば、一部カタカナ交じりの人もいれば、ネイティブ並発音の人もいるでしょう。
他方、おとなシャドーイングにおいても、カタカナ発音からネイティブ並発音の人までいるでしょう。

ここを明らかにしないと、以前SSS掲示板で見かけたのですが、「100万語多読をやっていない人は、みんな日本語に訳しながら返り読みしている」というような誤解まで出そうです。


創刊号(9月号)でも第3号(4月号)でも、そこがよくわかっていなくてあいまいな書き方になりました。寅彦さんのいうとおりです。すこしくわしく説明します。

こども式、おとな式、という区別は聞こえてくる音を「そのまま繰り返すか」、「頭の中でなんらかの変換をして繰り返すか」という違いです。

一方、「もごもご」、「あわあわ」、「カタカナ音」、「きれいすぎる音」、「ネイティブ・スピーカー並みの音」といった区別は、実際に出てきた音の区別です。

だからこの二つの「系統」は区別しないとたしかにわかりにくくなります。みなさんを混乱させて申し訳ありませんでした。

なお、もうすこし付け加えると、寅彦さんの書いてくださったことは少し違って、
こどもの場合はもごもごもあわあわも「カタカナ音」も「きれいすぎる音」も出しません。言えるところだけをネイティブ・スピーカーと同じ音で繰り返します。(こども故の聞き間違い、言い間違いはあります。)
おとな式の場合はネイティブ・スピーカー並みの音は出ないといっていいでしょう。一方、カタカナ音やきれいすぎる音は出ます。

ただ、おとなの場合、こども式であれ、おとな式であれ、
どうも純粋な形というのはなくて、ある程度両方が混じっている、
ただし、どちらかが圧倒的に優勢という場合が多いと思われます。
たとえばおとなの「こども式」では一部にカタカナ音がまじり、
一部にネイティブ・スピーカー並みの音がまじり、もごもごもまじります。