2008年2月11日

こどもの力はそのまま伸ばしてやりたい・・・

わたしは自分が一体「やさしい」人間なのか、「きびしい」人間なのか? 自分でもわかりません。概してやさしいときが多いと思うのですが、大学ではきびしい人間のこともよくあるなあ・・・ (とくに授業以外ではね) ときには自分でも知らないうちに、激しい言葉を口にしていることがある・・・

ある児童英語の先生に「酒井さんはアスペルガー症候群ではないか?」と言われて、そうかもしれないと思いました。その症候群がどういうものか、わたしは知らないのですが、その人はそういうことにくわしい人なのです。

で、今回紹介する「由里子」さんに、激しい言葉ではありませんが、厳しく
「K○M○Nはやめた方がいいですよ」と言ったことを覚えています。
その瞬間は由里子さんは「やめるなんてもってのほか」という様子でしたが、
ちゃんと覚えていてくださったのですね。覚えていてくださっただけではない、
パピーくんに生き生きした表情を取り戻してくださった!

酒井先生、息子はあの、プリント学習教室を辞めました。

20までの単純な足し算引き算をもう2000枚近くこなしていて、未だ答えを完全に覚えられない息子(H.N.パピー、5歳)に、いらだつことも多い毎日でした。
「15-8は7、よ。いい加減、考えなくてもわかるよね。」と言い聞かせる私。
恐ろしく早く解答するときもありました。120問ほどの計算問題をミスなく5分でやると、「頑張ったね!集中できたね!すごい!」と私は大誉め。息子も、それはそれは嬉しそうです。だけど…本人には「解答できて嬉しい」という気持ちはさほどなさそうでした。「親を喜ばすために勉強する子にしてはいけない。」
酒井先生の忠告が頭をよぎりました。


これについては多くは言いません。「親を喜ばせようとすることが悪いことですか?」
という反論を受けたことがあります。説明がむずかしいのです。
けれども、特に一人っ子、一人息子のご家庭ではこのことをちらっと覚えておくと、いつかどこかで「はっ」と思うことがあるやもしれぬと愚考します。
その頃、大分のY.YプラネットのYYYY先生が個人的に、息子のことを気にかけたメールをくださいました。それからしばらく悩む日々が続きました。

こういうつながりがうれしい! YYYYさん、横からありがとー!!
ある朝の学習タイム。ノルマは120問、その第一問が9-7=でした。
「ねえ、9-7ってどういうことだと思う?」と聞いたら、息子の目がぱっと輝き「絵で描いてもいい?」
そして、9個のおにぎりの絵を描きました。海苔つきです。海苔の形がサッカーボール型のも混じっててかわいいなと思って見ていたら、
「問題です。この中にひとつ、まちがいがあります。どれでしょう?」と言う。
よーく見たら、ひとつ、アンパンマンが混ざっている!やられた!と思いました。
「で、7個食べちゃうんだよね」と、7つのおにぎりに×をつけました。
「二個残ったよ。」
×のついたおにぎり、思わず私は「食べちゃうの、もったいないねー」と言いました。
この一問10分くらいかかりましたが、120問を高速で解答させるより、はるかに楽しい10分でした。一生懸命考える息子の本当の顔は、これなんだと思いました。

なんともいえないですね・・・ パピーくん、いいぞっ!
これが「こども式」の原点、標準原器、土台、根雪、基盤だと思います。
このとき、やっと「もう高速計算をさせるのはやめよう」と清々しい気持ちで、思えました。
学校の成績なんて、目先だけのこと。今は、この子がじっくり「考える」時間、を大切にしてあげよう、と思います。

この決断はすばらしいと思いますが、小学校にはいったら文部科学省が一定の「速度」をクリアするように迫ってきます。さて、そこでどうするか・・・ 由里子さん一家と一緒にわたしも考えようと思います。
算数では私の勘違いのせいで遠回りをさせてしまったけど、言葉に関しては、ただただ本を楽しむだけで、彼の頭も心もゆっくり伸び伸び。

★パピーの今の英語
まだ一人読みはしません。読み聞かせですが、毎日ORTはあらゆるStageを万遍なく(Stage1も9も同時に!)読みますし、児童用GRのレベル3ぐらいまで楽しみます。
普段測らない読解力ですが、このような日本語訳をつけたことは、先生に一度お話したとおりです。↓
http://oakenglish.blog.drecom.jp/archive/152
英文を書く力…。必死でサンタさんへの手紙を書きました。↓
http://oakenglish.blog.drecom.jp/archive/165
あの!高額のディズニー教材に関する記事を二つ書きました。↓
http://oakenglish.blog.drecom.jp/archive/145
http://oakenglish.blog.drecom.jp/archive/153
です。


パピーくんと物語の力のことは以前に
http://blog.tadoku.org/?eid=133881
のブログで紹介しました。
何度も言いますがピカソがいうように「こどもはみな天才」です。
おとなの役目はそれをそのままのばしてやること。

世の中にあわせるために、かなり天才を曲げさせなければならないことが普通ですが、
「ここはこのまま天才でいさせてやりたい」というところを見つけて、
そこはおとなになるまで、世間の風から守ってやりたいと思います。

★パピーの今の日本語
字が読めないわけではありませんが、日本語の絵本も、未だ読み聞かせ。パピーの作ったカルタの一部をご報告させて頂きます。
「さ」―さかなをつった。まぐろをつった。まぐろはさいこうにうまかった。(絵カードのほうは、真っ赤なまぐろの刺身。これで「さ」?)
「G」―GTRがレースでいちばんにゴールした。(アルファベットがカルタに登場するとは思わなかった…)
「ホ」―ホッチキス、パチ。(絵は、ホチキスとホチキスの針。シンプル)
「オ」―オレ、カフェオレ。じぶんはオレ。カフェオレをオレはのみたーい。
「の」―のっぽのふるどけい、ねじがとれそう。おちてきそう。おちたらぼーんとなる。(うち、本当に90歳の古時計がある)
「そ」―そーめん、つるりん。わりばしからおちた。
「ま」―「ままーきてー」「いまいくわ。ちょっとまっててね。すぐいくからね」
「こ」―こじんタクシー。はい、ありがとうございました。がっしゃん、ぶー。
こういうのが、延々と続きます。
それから、ジュースを飲んでいる人にYum,yumと科白をつけている絵カードがあったのですが、顔が焦茶色でした。「この人は日本人じゃないの。」と言うのですが、外国人=金髪、碧眼でなく、アフリカン系の人たちを想像したことに、私は感心しました。

絵本をよむことで少しずつ貯めてきた日本語は、こんな形で少しずつ溢れ出しているように思います。
英語も一緒だと思っています。
「こどもがゆったりと心を開いた状態で、たくさん言葉を吸収していく様」
これは酒井先生の「教室で読む英語100万語」にあった表現ですが、それを目の当たりにしているような毎日です。


由里子さん、ありがとー・・・

パピーくんの世界がいつまでも、どんなに小さくても、ずーっと
パピーくんの心を温めてくれることを祈ります・・・