2008年6月25日

発音練習 対 シャドーイング 八:ディクテーションはほどほどに 反響の三

「グリーン」さんから、ディクテーション大好きのメールが来ました!

よかった、これでバランスが取れる!

*******************************

あれ?ディクテーション否定論ばっかりで、寂しいなあ。私はディクテーションで育ってしまったもので。でも肯定も否定もしないですよ。私はつらくなかったどころか、楽しかったんですよ。クロスワードパズル解いている感覚。

あ、それはわかります。パズル解いてる感覚・・・

私はちょっと恵まれた状況のディクテーション育ちです。週4-5回を大体半年間やりました。材料はラジオのBBCニュースで1回の量は気分次第。選ぶニュースも気分次第。1回はせいぜい2-3分。書き取ったものは、1-2日以内に先生が見てくれた。100%聞き取れたことは一度もない。10回くらいなら繰り返したけど、それでわからなければブン投げる。100回聞いたらわかるものでもないと途中で悟った。いつも虫食い状態。虫に食われているところは、先生が埋めてくれる。先生に、埋めてもらった単語をみてそれで聞いてもそう聴こえないことはしょっちゅう。で、また悟る。つまり、私の耳が悪いのではなく、そもそもそうしゃべっちゃいないんじゃないか?それってなに?ここで深入りしたり薀蓄に走らずに、そうなんだからそうなんだろう、と流していた。ディクテーションじゃないけど、colloquialなのよ、という説明は、その当時100万回位聞いた。音もしかり。それはもうそういうもんで理屈じゃないらしい。日本語だってそんなんだから素直に納得。

それは幸運でしたね。
いくら聴いてもわからないんだと悟ったところがえらい!

そんなこんなで、私はこのディクテーションで英語の音の基本をを学んでしまったんですよねぇ。
・曖昧母音の存在。弱い母音は全部一緒ってそんなこといまだかつて誰も教えてくれなかったじゃん。
・on in at ofが(私には)全部ofに聴こえる。onとofはまあいいとして、in がなぜofと聴こえるのか、at がof になるのか??(でもofとしか聴こえないんだよなあ・・)
・ストレスを置かれない単語たちがどれほど、短い音になるか?あれ?!ってくらい短い。短いというのは早いのではない。ところどころない、に近い。

それで思い出した! わたしも、何度聞いても、ここ音してないよっていう
ところがいくつもあって、絶望的になったのだった。

それで、わたしは自分の耳がまだ慣れていないのだと思っていた。

・知らない固有名詞が混ざると崩れる(どこからどこまでが固有名詞かわからなくなるから、一瞬真っ白になる)固有名詞はマズイと思ったら、即座に’え?何?’と聞き返そう。

ここも同じ。わたしは基本的に耳が英語の音を捉え切れていなくて、
状況や文の流れからわかっているのだとつくづく思います。
前置詞やなんかは状況からわかるので、「聞こえている気」になれますが、
固有名詞は状況や文の流れからはわからないので、一瞬そこだけ「もにゃもにゃ」っと霧が立ちこめて、聞き返す!

・冠詞は永久的に解読不能 (今も放棄中)

これは「マイフェアレディー」の例で書いたように、実際にはいい分けていないことも多い! したがって、状況や流れから推測するしかないのだけれど、推測できるには日本語の「は」と「が」の使い分けと同じくらいの吸収量がいる。

・(余談)ニュースのヘッドラインってワンパターン

私の題材は天下のBBCニュースでしたが、そのニュースキャスターの英語でも消えるものは消える、短いものは短い。。。つまりは、英語ってそもそもがそんなものであって、フツーの人がフツーにしゃべればそりゃあ、消えます。皆さんはこれらを、多読やシャドーイングで体得しちゃうのかあ。ウェブでも掲示板でもこんなことは、もう周知のことだから、消えた音探しや、化けた音探しはクロスワードパズル好きがやればいいのかも。

さて、ディクテーション賛否は脇によけ、なぜ前置詞はみんな同じに聴こえ、冠詞は解読不能なのか?それはたぶん文の中で、それら単語のリズムが一緒だからなんではないでしょうか?この最短1音節の地味な音は、前後の単語に挟まれ、その前後の単語により七変化していく。冠詞なんてもっと立場がないよなあ(音としては。。)リズムとっているだけ、といっても過言ではない。一瞬のポーズ。つなぎ?

その通りですね。リズムの中の弱い拍にすぎない。グリーンさんがかつて喝破したように、この弱い拍があるからこそ、英語の強弱のリズムが可能になる。英語のリズムを作っているのは曖昧母音なのです

で、話はさらにCAN と CAN’Tですが、私はイギリス仕込みだったので、CANはまだキャンなのですが、CAN’Tはカーントなんですよ、今でも。だからこの2つの違いはこの音で発してもらえればわかる。アメリカ式にキャンとキャントでやられると、ん?どっちだ?となり、かなりの頻度で聞き返してました。確かにCAN’TはCANよりもストレスが置かれる頻度は格段に高い。でもCANが強く言われることもそれなりにあるわけです。「で・き・る !!!」という強調の場合。難しい。ところがですね、ある時気づいたんですよ、CAN とCAN’Tの違いその2に。CAN’Tの場合は確かに耳にはキャンしか聴こえてこないんですが、CAN’Tの次の言葉との間に、ほんの少しのポーズがあるんです。t の部分ですね。音がでていなくても、話す側には意識はあるので、微妙に間がある。CANの場合は、次の単語とすうーっとつながっていくのでこの一瞬のポーズがない。つまりリズムが違うんです。一瞬のポーズと書きましたが、これは耳を澄ませてよーく聞かないとわからないという音ではなく、リズムの差なので、これと話の文脈からの推測で考えると、正解率アップします。外国語として英語を話す人の方より、Naitiveのほうがこのリズム差はわかりやすいかも。

↑この部分を読むと、グリーンさんの言葉オタクぶりがよくわかります。

ということで、終わりはリズムの話になぜかなってしまいました。文の中に混じって聞いり、話したりして音も(意味も)体得していくんで、発音記号を繰り返しても体得はしない。リズムはちなみに体得することであって、暗記しても仕方ないので、学校英語組は太刀打ちできませんよ。へへへ。。。

えーっと、リズムの話になってしまって、わたしは得たりや応と(これはまた、古い!)膝を叩きましたが、ディクテーション賛成の影が薄くなってしまいました。

ディクテーションは強い音節をどんどん書き取っているうちはパズルのように
おもしろいし、何度も聞くうちに音に慣れるだろうと思います。
でも、弱い音節を無理矢理聞き取ろうとするのは、グリーンさんのように早めにあきらめた方がいい・・・ 

・・・というのは、かなり我田引水な、わたしの解釈です。