2008年9月21日

レールをはずれるために −に− について、「Whiskers」さんから

おととい、きのうと茨城大学で多読・多聴・シャドーイングについての合宿研修がありました。30人近い参加者で、じっくり盛りだくさん、中身たっぷりの発表と話し合い、飲み合い、実によい集まりでした。ぼくもみなさんもたくさん刺激を受けて、たくさんのヒントをもらってきょうの午後4時までご一緒しました。

で、例によってホテルでは眠れなくて・・・ だからいそいでレールの話について記事を書いて、寝ます・・・

今晩の第1号は17日にメールをくださったWhiskersさん。

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酒井先生こんばんは。

私はついつい、タドキストとしてよりも多読支援者としての目線で考えてしまうので、本当はMLのほうにメールしようかと思ったのですが、そんな話題も出ていないのにメールするのもどうかと思い、やはりこちらに書いています。


なるほど。 
みなさんも掲示板と、ブログにメールと、上手に使い分けてくださいな。
「多読をぶっ壊す!」なんて一体何を言われるのか?と思っていたら・・・なあんだ、でした。

はい、みなさん、そうおっしゃいます・・・
語数だけでなく、冊数も数えるーはじめから読書手帳ではちゃんと冊数も記録できるようになっていますし。この春、MLで評価方法についてみなさんにお知恵をいただいたときにも、「冊数を評価に加える」と教えていただき、ヒザポンだったのでした。前期の成績をつけましたが、語数と冊数を同じ割合で評価し、それに宿題、読書手帳の提出回数を加算してつけました。
けっこういい感じに成績がつきましたよ。ずーっとORTを読み続けている学生は語数が少ないけれど、冊数がハンバじゃないとか、そういうことを改めて感じながら成績をつけることができました。
私自身も、ますますやさしいものをたくさん読まなければなあと思っているところです。かつて(多読前)は、難しいものを読まなければ英語の力が落ちる、と思っていたのに・・・。やさしいものを読み続けて英語の力がつく、そのあたりも多読が開発(?)するところかもしれませんね。みなさんの研究を待つ!

Whiskersさんの書いている「ML」とは英語の先生を中心にした「多読指導研究会」のことですが、そこでは冊数を重視することは児童英語の先生を中心に知れ渡っています。

わたしは大学の授業で「目標は100万語!」といったことは一度もないし、語数を記録することも決まりではないのです。(今年度は、いくらなんでも一度くらい語数を記録してもらって、記録することで学生が変わるかどうか見てみようと考えて、記録してもらっています。いまのところとくに変化なし・・・ 嗚呼!)

問題は一般の、ひとりで多読をする人たちですね。SSSの掲示板に上がる報告を読んでいると、語数だけを重視している人が多くなったような気がします。その様子を見ると最近は「100万語」が一人歩きしているように思えてなりません。

また、「語数にこだわらない」ということですが・・・、これは「100万語」にこだわらない、ということも含まれるのでしょうか。というのは、タドキストのみなさんのブログにお邪魔するにつけ、100万語というのはほんの通過点に過ぎない、という思いを強くしているからです。その一方で、学生が100万語を読むということのなんという難しいことか・・・。ま、何か目安は必要でしょうから、100万語を一里塚として残すことは大切かもしれませんけど。いきなり400メートル泳げ、と言われるより、50メートルずつ泳ぐほうが楽なように。

私の部屋に、時々学生が本を借りに来るのですが、そのうちの一人が、「授業のテキストは一字一句辞書を引いて考えて訳していくけれど、ここで借りる本はわからないところはどんどん飛ばして読んでいく」と言っていました。授業用の精読と、多読とははっきり区別をして楽しんでいるようです。この夏にBecause of Winn-Dixieを貸したのですが、映画のようにどんどん情景が広がる感じで、やめられなかった、泣けた、と言っていました。現在31万語の次女も、学校での英語と、多読とは別と考えているようです。それもありかな、と私は思っています。そのうちに多読の本領が発揮されるだろうと。今はDawson’s Creekを「まじ?」とか言いながら楽しんで読んでいる、そのことが大切だと思っています。


おー、楽しみな人たちですね!
最後はなんだか関係ない話になってしまいました。
酒井先生のおっしゃっていることは「ぶっ壊す」というよりも「止揚するaufheben」だなあと思った、ということです。

では。


はい、どうもそのようですね。迫力のないこと夥しい・・・

ではね、Whiskersさん、メールをありがとうございました。